あべんじゃ(元1+仮面浪人)のブログ

学んだことや科学・教育関係のニュースを見て感じたことのまとめを書いていくと思います

KEKサマーチャレンジ2018振り返り(その1)

 

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(www2.kek.jp)

 

約1ヵ月ぶりの投稿となりますね...(笑

 

実は8月16日~8月25日にかけて、高エネルギー加速器研究機(KEK)構主催のサマーチャレンジという研究実習のようなイベントに参加して来ました!

 

サマーチャレンジ(以下サマチャレ)というイベントがどんなものか、実際に参加してどうだったかを少し書いてみたいと思います。

 

1.どんなイベント?

 サマーチャレンジは、大学共同利用機関法人であるKEKが主催する大学3年生及び高専の専攻科生を主な対象として開催される研究体験イベントです。今年の定員は70名で、そのほとんどは理学部(あるいは理工学部)物理学科の3年生でした。しかし、化学科の人や工学部、医学部、また、1年生で参加する人など、色々な人がいて面白かったですね。

 今年のプログラムは10日間で、前半は午前中に講義、午後に演習(後で詳しく書きます)。後半は1日中演習、という日程で、間にKEKとJPARCの実験施設見学ツアーがありました。

 

2.講義

 期間中、初日はノーベル物理学賞を受賞された小林誠先生による講演から始まり、以後、第一線の素粒子・宇宙・加速器などの分野で活躍する研究者の方々による講義がありました。内容は実験の基礎から加速器、宇宙物理、素粒子物理学など(僕にはちょっと難解でしたが)とても魅力的なものばかりでした。

 ちなみに個人的に1番興味津々だったのは加速器に使われる超伝導技術でしたね(工学部並感)。

 

3.演習

 演習では、テーマごとに10チームに分かれて実験を行いました。期間中、KEKの研究者の方々とTAさんにみっちり指導してもらえます!

 僕は超伝導電磁石の作製と評価のチームを選びました。今年のテーマは全体的に素粒子物理中心だった(以前のサマチャレでは生命系や物質系もあった)のですが、ちょうど超伝導関係のテーマがあってラッキーでした。他にもμスピン回転法による物質の磁性解析とか面白そうなテーマはあったんですけどね。この超伝導チームは6人で、北は北海道から南は大分の出身者まで、このチームメイトもまたとても愉快な人たちでした(笑

 使った材料はBi2223という高温超伝導体、超伝導転移温度は110K!なんでも、臨界電流や臨界磁場の特性的に高温超伝導体の中ではこのBi2223とY123が応用面で有望なのだそうです。とはいえ、この材料はいわゆるセラミックス。脆いため加工は難しく、慎重に行わなければなりません。この演習ではあらかじめ、テープ線材になっているものを巻くところからスタートしました。それと同時に、巻く前の材料の臨界温度と臨界電流を測定しました(この測定ではTc=105K, Ic=195A)。

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(nature.com)

 そして装置を使ってひたすら巻いてゆき、2極1対のコイルができあがったところで電磁石を組み立て、通電して磁場を測定~という流れでした。そして最終日に口頭発表とポスター発表をしました。

 また、これは毎年恒例のようなのですが、最終日前日は徹夜でデータの解析と発表のパワーポイントとポスターを作ることになりました(笑

 

 やや長くなってきたので今回はここまでにしておきたいと思います。その2では発表~全体、期間中の日常生活を書きたいと思います~。