あべんじゃのブログ

学んだことや科学・技術・教育などについて書いて行けたらと思ったり思わなかったり。

物性物理のための群論学習

 

動機

 

 超伝導の対称性について知りたかったのですが、群論を知らないとお話にならなそうだったので卒論が終わってから群論の勉強を始めました。とはいえ、差し当たり数学的に厳密な本ではなく、あくまで物性への応用の為の本や文献で勉強しています。

 

使用した参考書

 まずは比較的お手軽そうなものをと思って選んだのが、小野寺嘉孝著「物性物理/物性化学のための群論入門」という本です。主に点群を用いた議論が分かったり使えたりすることが目標となっています。前半は群や類、表現、指標など群論における基本的な概念や応用上重要な定理と量子力学の簡単な問題への応用を交互に解説してあり、後半は分子振動や結晶場理論などへの応用が解説されています。

 この本は問題を解きながら読まないと勉強になりません。本書の冒頭にも、読者が問題を解きながら読み進めることを想定していると書かれています。巻末には問題の略解があります。ちょいちょい省略されていますが…。ただ、問題はそんなに難しくないので詰むことはないでしょう。自分も問題を解きながら読んだので、そのうちそれをまとめて公開できればと思います。