材料系という専攻
普通の大学の工学部では、材料系の学科って影が薄い感じがするんです。サークルの友人にもどんなことやっているのかわからないと言われるし、工学部の他の学科の人にも...。って、工学部の君が知らんのは単なる勉強不足では?
と、いうことで
材料と名のつく学科では、どんなことをやっているのか?
1.学部のカリキュラム
例として、僕の所属の講義をいくつか挙げてみたいと思います。
→線形代数、微分積分、物理数学、電気回路論、材料組織学、材料力学、無機化学、有機化学、物理化学、高分子科学、生化学、分析化学、光化学、電気化学、生物材料工学、生体分子工学、計測工学、力学、解析力学、電磁気学、量子力学、統計力学、固体物理学、物性論、半導体工学、磁性、超伝導
上の科目を見てもわかる通り、浅く広くという感じですね。内容の比率的には 物理:化学 : その他 = 5 : 3.5: 1.5 ぐらいです。
次に、材料科学のメッカ、東北大学の材料系の講義を見てみましょう。
→材料組織学、材料強度学、電子化学、物理化学、反応速度論、結晶回折学、伝熱工学、流体工学、金属精錬学、材料分析科学、物性論、表面科学、磁性材料学、セラミックス材料学、腐食・防食学、素形材工学、塑性加工学、接合工学、材料評価学、構造材料学、破壊力学、高分子科学、生体物質化学etc...
これぞ材料系専攻!という感じがします。東北大学工学部材料科学総合学科のHPに載っていた「代表的な」講義、なので、この他にも色々あるのでしょうね、うらやましい。
2.研究室の分野
例によって、まずは僕の所属大学、専攻から
→磁性、超伝導、低温物性、太陽電池、半導体、水素関連材料、光触媒、人工光合成、ソフトマテリアル、機能性食品素材、タンパク質材料、金属コーティング材料...
正直に言うと物足りなさがあります。大学にもっと教員を雇えと言おうかな(意見箱には投書した)。
では、東北大の材料系はどうでしょう。
→製鉄プロセス、合金鋳造シミュレーション、相変態・組織制御、圧延・塑性・粉体加工、高温融体、金属・合金ナノ粒子、電極材料、アモルファス材料、燃料電池、スピントロニクス材料、磁性材料、極限材料、耐熱材料、半導体、溶接・接合、粉体材料、非破壊分析、生体材料、医用材料、リサイクルプロセス、環境循環材料etc...
実に豊富なラインナップ!うちの大学の専攻にもこんなにあったらいいのに!
でもまぁ、地方国立大と旧帝大を比較するのはおこがましいですね(笑)
材料系って何してるの?という問いに対する回答は↑のような内容です。材料科学は色々な分野、業界とつながりがあって面白いですよ~。