あべんじゃのブログ

学んだことや科学・技術・教育などについて書いて行けたらと思ったり思わなかったり。

フーリエ解析の参考書(副読本)

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涌井良幸,涌井貞美 著 『道具としてのフーリエ解析日本実業出版社 (2014)

目次

序章 そもそもフーリエ解析とは何か?
第1章 フーリエ級数
第2章 フーリエ変換
第3章 ラプラス変換
第4章 離散フーリエ変換(DFT)と離散コサイン変換(DCT)
第5章 高速フーリエ変換(FFT)
第6章 フーリエ解析微分方程式
第7章 フーリエ解析線形応答理論
付録 フーリエ解析に必須の数学的知識

 

フーリエ解析といえば、理工系の多くの人にとっては避けては通れない大事な数学のツールですよね。僕は独学で微分方程式ラプラス変換フーリエ解析という変な入り方をしましたが、普通は多変数の微分積分の後にそのまま取り掛かるのがいいと思います(笑)

 

この『道具としてのフーリエ解析』ですが、表紙にも書いてある通り、無理なく学べる入門書です。とても易しいかつ優しい本ですね。

 

各章の始めでは、先生と生徒の問答があり、各章のポイントと概観を教えてくれます。

 

また、とても図説が多いです。図がないページ(見開き)はほぼ無い、というぐらい図が豊富です。ページ数は237Pと、それなりにあるように感じますが、すらすらと読み進めることができるはずです。僕は2年次の夏休みに1週間程度で読めました。数学の本なのにあまり紙とペンを使って頑張って式を追う、ということはありませんでしたね。

 

ということで、フーリエ解析とは?からフーリエ級数フーリエ変換ラプラス変換、さらにはそれらを使って何ができるかという応用までを手軽に概観することができます。一般的なフーリエ解析の教科書は定理の証明などを丁寧にやる分、応用の話題なんかはあまり扱っていないことが多いので参考になると思います。

 

ただし、諸定理の証明はほぼほぼカットされていますし、この本1冊で計算に習熟できるわけではないので、もう1冊、適当な教科書を使って勉強することをお勧めします。僕は計算練習に↓の『フーリエ級数ラプラス変換の基礎・基本 (理工系数学の基礎・基本)』を使いました。計算問題の例題が多くて良い練習になります。

 

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僕のフーリエ解析の勉強はこれらと講義、でひとまず終わりでした。余裕があれば↓の『物理現象のフーリエ解析 』も読みたいと思ってます。

 

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